DEAR 2nd 〜Life〜
そんな休日が明け……
あたしは、これ以上ないくらいのダルさで起き上がった。
「…………」
重い溜め息から一日がスタートするなんて憂鬱だ。
────…それでも。
「……頑張ろ……」
あたしは体を奮い起こして学校に向かった。
───…もしかしたら。
今日行ったら、また周りの心境も何か変わっているかもしれない……。
もしそうだったら、
“やっぱりあれは夢だったんだ”って。
……そう思えるかな、って。
この目で現実を確かめたくて、僅かな希望と期待を胸に学校へ向かった事を────……
────深く、後悔した。
「───…ってかね!?!?
もうどうしようってくらい、ホントにホンッッットに!
超~~~~~~ッッッ!!!!!
カッコよかったの~~~ッッッ!!!!!!!」
─────…ッ…
教室に入った途端に聞こえて来たのは、マキが声高らかに自慢しているのと
「えーっ!!!!!マジでマジでーっ!?!?!?そんなにカッコいいのー!?!?」
「うん♪もうマキ的に見た目パーフェクトっていうかぁ♪」
「やーん♪マキちゃんいいなー!超うらやましい~♪」
───マキを囲むように輪になって取り囲んでいる、何十人ものクラスメイト達………
────…ドクンドクン…
やだ………
汗が…………
落ち着け───……
落ち着けったら──…!
─────…カタッ……
その輪に気付かれないように席に着くと
「───あー!!!!彩~♪
おはようーっ!」
━━━━━ビクッ!
マキが笑顔で手を振りながらこちらに向かってくる。
「……」
「彩~♪マキね!
あれから早速朝岡さんに会ったのぉっ♪
もう超カッコいいし優しくってぇ~♪」
「……」
「───マキねっ?
朝岡さんに超アタックモーションかけちゃってぇ…♪」
「……」
「──……その…
朝岡さんと関係……
進んじゃったんだぁっ♪」
「───彩ありがとうっ♪」
マキは
あたしに
首筋のキスマークを見せ付けるかのように笑った。