DEAR 2nd 〜Life〜



「……正直、純と彩が何で今離ればなれになってるかあたし達イマイチよく分かってない……




今好きな人がいる彩に、こんな事頼むのもおかしいかもしれない。




あたしが勝手にこんな事して、純に怒られるかもしんない……だけど───…!!」






────……







「───~~っ……





純はまだ…っ





バカみたいに彩のこと想ってるよ──…っ!」









─────……






─────…ツー…







張り裂けそうな胸の内。




息をするのも困難で

目を開くのも無理な話で

頷くのにも苦しすぎて





音もなく頬を伝う一筋の涙が、あたしの今の全てを物語っていた。








「───…ば…か…っ」






朝岡さんはバカだよ。




本当にあたしよりバカ過ぎるよ。





熱まで出して、周りにも気付かれないように振る舞って




挙げ句の果てに倒れるまで無理して





どこまでそんなに真っ直ぐなの?




何でそんなに生きる姿勢が眩しいの?






「…っ…」





ただ一つ、言えること。





あの日、あたしもあたしで目の前に困難が広がっていた。





あなたに会いに行きたい一心で、無茶ばっかりして…




それでもあなたの声が聞きたくて立ち向かった。





結果、ボロボロになったけど何とかあなたの元に辿り着いた。






───…けど、あなたはやっぱりあたしの遥か先を行く人。





朝岡さんの方が大変だったね。




あたしなんかに比べたら、朝岡さんの苦しさなんか比じゃないよね。








「───そ…それで…?

あ…朝岡さん大丈夫なの…?」





「……大丈夫だよ、今は。




だけどあたし……



純を見てていたたまれなくなって……




どうしても彩にそれだけ分かって欲しくて……」





「……」





「───…ごめんね…っ

ごめんね彩……っ」






ポロポロ───…






マリアも余程不安だったのか、涙を溢して何度も何度も頭を下げた。






「───…あ…頭上げてよ…




本当はあたしが…っ




あたしが謝らなきゃいけないんだよっ──…」





「…え…」





「…もっと……



もっと早く朝岡さんに謝りに行かなきゃいけなかった──……っ」





謝らなきゃいけないのはこのあたし。





そこまで朝岡さんを追い詰めたあたしだ──…




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