DEAR 2nd 〜Life〜




「…あたし…朝岡さんの気持ちを無視するような事して…」





「…え…?」





「それにあたしの友達……だった子が…



朝岡さんに会って“関係持った”って…」





「………」





「…あたしそれで朝岡さんを信じられなくなって…




それで突き放したの──…」






「……」





「…バカって怒っていいよ…



でもあの時のあたしにはすごくショックで…




耐えられなかったの──…」







「───……





彩……あのね」







思わず身体が硬直した。




呆れられて軽蔑されたんじゃないかと恐る恐る顔を上げる。








「───純がそんな人間だと思う?」






「……」






「……純はあたしが中学ん時からの付き合いだよ?




だからもう、純がどんな人間か嫌っていうほどよく分かってる。





純は……




こっちがビックリするくらい正直で真っ直ぐで単純で…




でも優しいから…




自分より相手を優先させちゃうとこあるから…




自分を犠牲にして、時々自分で自分をコントロール出来なくなる複雑な人間で…





本当分かりやすくて分かりにくい人間───…」










“分かってないのは彩やろ。



俺がこの四年間どんな思いで彩を見てきたと思ってる?”











「───だから間違っても純はそんな人間じゃない。





───あたしが命賭けてそう誓う。」









“俺は





彩の味方やから”









「───…それでも…



それでも信じられないって言うんなら





彩が自分で確かめに行って…?





純…きっと強がってるだけで……





ずっと待ってるから……




彩のこと───…」

















今まで





胸を張れない





自分がいた。







いつも臆病なままで、

孤独抱えて溜め息ついて







“人生ってこんなもんじゃない?”




って





どこか生きていくこと諦めていた。





生きる理由なんて不確かなままで





封印した過去とか

堪えてる現在とか

不透明な未来とか





あたしにはどれも関係ないモノだった。








あなたの真意を知る





“今日”までは


 
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