DEAR 2nd 〜Life〜
「あはは、大丈夫だよ、
いっちゃん。ありがとう」
『もーいつでも言ってぇっ!!ゴローちゃんがアヤヤ泣かしたなんてスクープだから!
──…ってかやっぱ言いた~い!!
純に言ったらゴローちゃんどうなっちゃうのか見たぁーいっ!!!!』
『……おいこら壱。』
『───ぎゃっ!!!!
ゴローちゃん怖っ!!!!』
二人のやり取りを聞いて、ふいに涙が笑顔に変わる。
ついさっきまで涙の雫に濡れていた睫毛も、まるで朝露のように輝いて。
────…大丈夫。
大丈夫だよ、あたしはもう一人じゃないんだ。
今までずっと一人ぼっちで耐えていたから、よく分かってなかった。
───…でもね、今は。
【新着メール1件】
'0*/11/28 08:44
From;いっちゃん
件名:アヤヤ~\(^O^)/
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┏┫ 負けるなっ!! ┣┓
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├┤ ☆アヤヤ☆ ├┤
├┤ ✨がんばれ✨ ├┤
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壱より(*^▽^*)✨⤴‼
愛を込めて(^з^)-💕
-END-
────…ね?
たとえ限られた場所だとしても、その潜在意識さえ取り払えば誰もが決して一人じゃない。
囲われた柵の中に一人きりだとしても
空を見上げれば、同じ思いをしている人だってきっといる。
風に耳を澄ませば、同じ苦しみで声を上げて泣いてる人だってきっといる。
───…そう
“囲われた柵”の中の世界の方が、ずっと狭いって事に気付いたの。
今まで外には目も向けず嘆いていたからね、柵の外から手を振ってくれている人の存在にも気付かなかった。
たとえ外に出たとして何もなくても。
これから先見つかるかもしれない全ての可能性に。
───“ゼロ”に。
ゼロから始める事は、無限の可能性も秘めてあるって。
またこんな風に踏みつけられても、ゼロからやり直せばいくらでも方法や可能性は湧いてくるって事。
あたし、あの時みんなから教わったんだよ。