DEAR 2nd 〜Life〜
「───…わわわっ…!」
焦りながらケータイを開き、通話ボタンを押す手が微かに緊張を帯びる。
ちょっちょっちょっと待って~!!!!!
さっきのさっきまで朝岡さんの事話してたし、何か変に緊張しちゃうよ……!
──…って、ん?
待て待て!!
何で緊張する必要がある!?
……そうだよ!
冷静になれ!
何も緊張する必要なかろうがっ!!!!
──────ピッ!!
よく分からない感情を吹き飛ばすように通話ボタンを押したのに
『───…もしもし?
────…彩?』
……耳に当てたケータイから、そんな朝岡さんの優しい声が漏れてきたもんだから
━━━━━━ドキッ…!
心臓が体から飛び出しそうな勢いで大きく跳ねてしまった。
「……ど、どうしたの?」
やだ~!!
やだもう何か恥ずかしい!
っつーか、顔が熱い~~っっ!!!!
熱いよ~っっっ!!!!
上ずる声を隠そうと、ちょっと空を仰いだら
『ん?
特にこれと言った用ではないんやけどー……
───彩に会いたくなって、さ♪』
そんな優しい声が降ってきたもんだから
────かぁぁぁっ…!
さっきより、確実に気温か体温のどちらかが上がったような気がした。
「………っ!!
もう朝岡さんってば、からかわないでよっ!!!!」
『おーぅ、聞き捨てならんなー。
俺はいつでもどこでも大真面目やからよろしく♪』
「…………っ」
……ねぇ朝岡さん。
いつから、だろうね?
『────彩?』
─────ドキ……。
……ほらこんな風に。
朝岡さんに名前を呼ばれて、胸が反応するようになったのは──……