DEAR 2nd 〜Life〜
だからこそ、クリスマスはあたしから“ありがとう”をいっぱい伝えたいんだ。
────…四年間。
いつもそうやってあたしを見守ってくれていた事。
ずっとこうやってあたしを待ってくれていた事。
……何かね?
この想いは、言葉にした方が伝わらないような気がするから。
ただありがとうって言うだけじゃ、全然伝わらないから。
あなたを喜ばせてあげたい、あなたのもっと喜ぶ顔が見たい。
いつも限りない愛で包んでくれているからね、あたしも朝岡さんを幸せにしてあげたいんだ。
こんな気持ち、変かな?
「───…あ。」
車はちょうど赤信号で停車し、窓に映る雑貨店のウィンドーを見て思わず声が零れた。
「…あれ可愛い…」
「ん?どれ?」
あたしが呟いた一言に合わせるよう、運転席から朝岡さんが同じように窓を見つめる。
「…──ほらあれ。
飾ってあるエプロン。」
「エプロン?」
あたしが指差したのは、マネキンが着ている一枚のふわふわエプロン。
白いレースでふんわりした雰囲気のエプロンは、あたしの好きなテイスト。
単純だけど、着たらお料理するの楽しくなりそうだなって思う。
………
───って、ん……?
料理────……
「───いいねぇエプロン♪
あれも男の夢やよな♪」
「……」
そうだ料理…
クリスマスに手料理作るっていうのはどうかな?
朝岡さん手料理好きだし、これなら日頃奢ってもらってるお返しにもなるかも…
「……彩?おーい。」
「…───え?
あ、ごめん…」
「何や真剣な顔して。
まさか……」
「え……」
────げっ。
もう気付かれちゃったかな?
「───彩まさか…
俺のために裸エプロンとかそんな大胆な事……!」
━━━━━バシンっ!
「いぃってぇ…!!」
「朝岡さんのバカっ!
んなワケないでしょっ!!」
真顔で何を言い出すかと思えば…
ほんとにこの人って人は!
「……彩の平手、相変わらず健在やよな~…」
「・・・・・」
痛そうに頬を押さえる朝岡さんを、あたしは白い目で見つめた。