DEAR 2nd 〜Life〜



だからこそ、クリスマスはあたしから“ありがとう”をいっぱい伝えたいんだ。






────…四年間。





いつもそうやってあたしを見守ってくれていた事。




ずっとこうやってあたしを待ってくれていた事。






……何かね?




この想いは、言葉にした方が伝わらないような気がするから。




ただありがとうって言うだけじゃ、全然伝わらないから。






あなたを喜ばせてあげたい、あなたのもっと喜ぶ顔が見たい。





いつも限りない愛で包んでくれているからね、あたしも朝岡さんを幸せにしてあげたいんだ。







こんな気持ち、変かな?








「───…あ。」






車はちょうど赤信号で停車し、窓に映る雑貨店のウィンドーを見て思わず声が零れた。






「…あれ可愛い…」





「ん?どれ?」





あたしが呟いた一言に合わせるよう、運転席から朝岡さんが同じように窓を見つめる。






「…──ほらあれ。




飾ってあるエプロン。」





「エプロン?」





あたしが指差したのは、マネキンが着ている一枚のふわふわエプロン。




白いレースでふんわりした雰囲気のエプロンは、あたしの好きなテイスト。




単純だけど、着たらお料理するの楽しくなりそうだなって思う。






………





───って、ん……?







料理────……








「───いいねぇエプロン♪



あれも男の夢やよな♪」





「……」






そうだ料理…





クリスマスに手料理作るっていうのはどうかな?




朝岡さん手料理好きだし、これなら日頃奢ってもらってるお返しにもなるかも…








「……彩?おーい。」





「…───え?

あ、ごめん…」






「何や真剣な顔して。




まさか……」






「え……」






────げっ。




もう気付かれちゃったかな?








「───彩まさか…





俺のために裸エプロンとかそんな大胆な事……!」






━━━━━バシンっ!







「いぃってぇ…!!」





「朝岡さんのバカっ!

んなワケないでしょっ!!」






真顔で何を言い出すかと思えば…



ほんとにこの人って人は!






「……彩の平手、相変わらず健在やよな~…」





「・・・・・」





痛そうに頬を押さえる朝岡さんを、あたしは白い目で見つめた。

< 375 / 475 >

この作品をシェア

pagetop