DEAR 2nd 〜Life〜




「……え……いいの?」




『うん、数学くらいなら何とかね♪
彩、いつ空いてる?』




「……えっと…
じゃあ来週、とか……?」



『オッケ♪
んじゃまた連絡する♪』




「あ、うん、ありがとう。じゃあまた……」




『うん、また。』







───プツッ。



ツー、ツー……




……………



……わぁ……。

何かこれって流されてしまったって感じ?



切れた電話を見つめながら




「……ま、いっか…」




そう呟いた。




………そうだ。


今はあんまり何にでも深く考え込んじゃダメだ。


変に意識もしちゃダメ。




───……でも。



そうは思っても、さっきどうして胸が高鳴ったのかなんて……



それだけは、どう説明したらいいか何て分からないけれど……。






「───…ただの……



……憧れ……だよ……」






──…そうだよ。




ただあたしは朝岡さんを、心から尊敬してる。




だから、人間として

“好き”なだけ。





ただ……


それだけだよ……ね……?




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