DEAR 2nd 〜Life〜






─────…キシッ





朝岡さんの重みが伝わり軋むベッド。






下から見上げる朝岡さんの顔を見ても心拍数が上がり、胸板を見ても心拍数が上がる。





つまり、何を見ても心臓に良くないという状況なのは確かだ。







「────…彩…」





「…ん…?」





名前を呼ばれ、朝岡さんを見つめ返すと








「───怖くない…?」






戸惑うようにあたしを見つめている朝岡さんがいた。








朝岡さんは男だから。





あたしとは違う性別だから。





だから、分かりっこない。




あたしがあの日負った痛みは一生分からない。






───でも







「…───大丈夫…」






違うからこそ。





違うからこそ思いやれる部分もある。





男と女で違うからこそ、また違う形で傷を包み合えるって気づいたから。







「───…彩…」






あなたが、男で。







「───好き…っだから…一緒になりたい───…っ…」






あたしが、女だから。







「───…っ…





───好き…やった……っ……





ずっと……ずっと前から彩の事好きやった───…っ…」







恋をする為、触れ合う為。





出逢うために生まれてきたって、大袈裟だと笑われる運命でも構わない。





そんな運命でも、あたしは今を生きていく。







「──っ、ん…」






今までで一番深いキスを交わす。





もう、きっと溢れる気持ちを止められない。







────…スルッ…






キスしながら剥がされたタオルから、火照る素肌が覗く。






…恥ずかしい。




死ぬほど恥ずかしい。






「……あ…んまり見ないで…」






じっと見つめられた朝岡さんの視線が肌に突き刺さって刺激に変わる。






「…何で?」





「…だ…だって…───ゃっ…!」






答える間もなく素肌をなぞる指先に、声が上がった。






「───…無理やな。」





「っ」





「……いつもどんだけ俺が我慢してたか、彩は知ってる?」






「───…っ…」






「……いつも真っ白でさ。めっちゃやわらかいんやろなって、ずっと触れてみたかった。」






────ビクッ!






大きな手が太股に触れた瞬間、あたしの身体は大きく仰け反った。



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