DEAR 2nd 〜Life〜
「…───っ…」
「……俺前言わんかった?
彩の反応も感度も俺好みやって」
「───や!あっ…」
そのまま指を侵入させる朝岡さんに声を押し殺す。
「───…ほら。
反応かわいい。」
────かぁぁぁっ!
ギュッと口元に手を当て目を閉じ、朝岡さんの指の動きに耐えるあたしは、きっとかわいいには程遠い。
「…───手。のけて?」
朝岡さんの要求にますます強く口元を押さえる。
やだ。絶対やだ。
「……のけてよ。
キス出来ひん。」
「…っ…」
「キスさせて、彩。」
「────…っ…あ──っ…さおかさ───」
朝岡さんは声をも奪うようにキスしてくる。
何度も何度も。
おでこに、頬に、背中に、胸に、首に、指先に。
太股や脚先まで、全て。
今までの思いを形に変えたようなキス。
「───…ぁ…、っ」
キス一つ一つから、愛してるって伝わってくる。
全身でそう伝えてくれてる。
「───…彩…っ…」
切ない声を出す朝岡さんにゾクッとして、声一つにさえ胸が跳ねる。
───…見たことのない横顔。
「───…っ、」
声にならないような息遣い。
額から流れる汗に、時々歪む表情。
朝岡さんがこんな表情するなんて。
こんな苦しそうに息してるなんて。
…───全てが、初めてで。
「彩、力抜いて」
「ゃ、…っむ…り、無理……っ…」
「───俺も無理」
「──────!
あ、っ─────…~~~~…っ」
走る衝撃に声が上がり、反射的に朝岡さんの肩にしがみつくあたし。
…その時
─────ポツッ…
突然落ちてきた雫にびっくりして目を開けた。
「…え…?」
─────…ポツポツッ
次から次へと落ちる雫の正体は朝岡さんの目からだった。
「…え…朝岡さん…?」
困惑しながら朝岡さんを見つめるあたしに、朝岡さんはギュッと唇を噛み締め
「───…ごめ…
何かさ……
夢……みたいで…
今彩とこうしてんのが信じられんくて……
ごめん────…っ」
朝岡さんは笑うように見せかけながら泣いていた。