DEAR 2nd 〜Life〜
「…あの…?」
「───あ!!
すっ、すいません!」
不思議そうにあたしを見つめるその女の子に、ハッと我に返り一つ席をズレる。
「すみません、ありがとうございます。」
そう頭を下げて右隣に座るその女の子。
────チラッ…
あたしはその女の子のあまりの可愛いさに、ちゃっかり横目で盗み見。
……一人、かな…?
女の子のその横に座ってる人達とは関わりなさそうだし……
一人でライブ観戦なんて珍しいな。
……いや、そうでもないのかな?
……と、色々思惑を巡らせていたところで
「───あ、もしもし?」
キラッキラのラインストーンが埋め尽くされたケータイを片手に、女の子が喋り始めて。
「…うん、じゃまたね♪」
一通り会話を終えて、そのケータイをバッグに直し込もうとした時
━━━━━バサッ!
「きゃっ…」
その拍子に、女の子は持っていたパンフレットを床に散乱させてしまった。
「大丈夫ですか?」
当然横に座っているあたしの足元にもパンフ類は散らばり、一緒になって拾うのを手伝う。
「すいません、ありがとうございます。」
「あ、いえ全然気にしないで下さい。
…───あ…」
そう笑ってパンフレットを渡そうとした時
★ 紅 ★
パンフレットに“★”マークを付けてマーカーしているのは、あたしが大好きな四人組のバンド。
クールな雰囲気にモノクロの映りがすごく映えて、独特なオーラを醸し出している四人。
まるで芸能人のCDジャケットみたいな写真に、あたしはつい見惚れてしまう。
「…───もしかしてこのバンドご存知なんですか?」
「え?あ…まぁ…」
“知ってるどころか思っきり知り合いです”、と言いたいのを堪えて笑顔を返すあたし。
「いいですよね、このバンド!
あたし最近ファンになったんです♪」
女の子はニッコリと微笑み、あたしが持っているパンフを指差した。
「……この人の歌声、あたし大好きなんです。
色々悩んだり、苦しいことあったりしたけど、すごく励まされて…」
女の子は前方のステージを見つめ、キュッと拳を握り締めた。