DEAR 2nd 〜Life〜
…───ライブ終了後。
いつの間にか涙しながら見ていた最高のライブが幕を閉じ、あたしはこの感動に浸りながらみんながいる控え室に入った。
「あっ!アヤヤ!」
「───お疲れ様ぁ…
もう超超超!!!!感動しちゃったよ~!!」
うるうるしているあたしの頭をポンポン撫でてくれるいっちゃんにさらに号泣。
「あはは、楽しんで頂けたみたいで嬉しいよ。」
「うん。超良かったぁ…
あれ?朝岡さんは?」
控え室に一人姿が見えない朝岡さん。
シャワー?とか思いつつ…
「さっきそこの廊下で見たよ。行ってきたら?」
フーッと至福の一時を味わっているマリア様にそう助言され、あたしはコクリと頷いた。
────…パタパタ…
照れくさいからかニヤける頬を戻し、もう人足が空いた廊下を急ぐ。
「さっき渡せなかったからこれも渡そうっと♪」
腕にはいつか完成させた“key”の歌詞が入ったバッグを抱えながら。
喜んでくれるかな、それともまだまだだって笑われるかな?とか…。
あたしはこれから直面する“別れ道”を走っている事も知らないで、ただ急いでいた。
「……どこ行っちゃったのかな……───あ……」
キョロキョロと周りを見渡し、ようやくお目当ての姿をすぐそこの曲がり角で発見。
「───朝…」
そう声を掛けようとした時。
「───え!?!?
じゃああたしの横に座ってた人って例の人だったの!?!?」
────……?
あたしが声を掛けるのを遮ったのは、さっきあたしの隣に座っていたあの女の子。
知り合いだったの…?
状況的にはどうやら二人で話し込んでるっぽい。
あたしはサッと影に隠れ、二人の会話を聞いた。
「───ビックリ…
余計な事喋らないで良か…」
……何?
余計な事喋らないで良かったってどういうこと…?
ドクン、と嫌な胸騒ぎがした。
二人は何かしら会話しているけど、うまく聞き取れない。
もう少し近付こう、と思った時だった。
「───あたし、彼女がいても好きだよ。」
そんな言葉が聞こえてきて、あたしは足を止める。
……え……?
なに…
足からスッと血の気が引く。