DEAR 2nd 〜Life〜
……にしても。
ナナにしろ、先生にしろ、お母さんにしろ……
朝岡さんって、本当に人ウケいいよなぁ…。
周りから自然に好かれる人なのかなぁ……。
「………ん~………」
夏の日射しを避けるように歩きながら、そんな事を考えている時だった。
「────彩~っっ!!!!」
前方から明るい声が聞こえて来て、あたしはパッと顔を上げた。
「─────由梨!」
そこには、カフェから顔を覗かせてブンブンと手を振っている由梨の姿。
「ひっさしぶりー!♪
ねっ、早くこっちおいでよっ♪」
「うんっ!」
パタパタと駆け足でカフェに入り、由梨の前に座った。
「きゃー!
彩ホント超~久しぶりだよねっ!元気だった?」
「うん元気元気~ッ★
ホント久しぶりだよね!!
高校生になる前の春休み以来だっけ!?」
「そうそう!
彩、あの時美容院帰りでさ!髪バッサリ切ったんだよね!!
──…ってもう伸びちゃって、そんな面影ないけど!」
「だってあれから二年くらい経ってるじゃん!
そりゃー伸びるよ~♪」
「早いね~!!
──あっ、ほら彩何か頼みなよ♪
あたしもう頼んだから♪」
「ありがとっ♪」
相変わらず面倒見がいい由梨からメニュー表を受け取って開いた。