DEAR 2nd 〜Life〜
「働きながら、絶対資金貯めて大学行ってやるって思ってた。
親父の手なんか借りんでも自立してやるって、変な意地張ってさ。
……あの頃は、むっちゃがむしゃらに働いてたな。
……多分今やったら過労死確実やけど。」
「…………」
朝岡さんはそう明るく笑っていた。
……笑ってた。
───けど………
過去を話した朝岡さんは、何だか少し寂しそうな目をしていた。
………捨てられなかったんだ。
たとえ反対されても、
現実が厳しくても……
どうしても、捨てられなかったんだね。
────朝岡さんにとっての“夢”を。
「……まぁ、何だかんだでお袋が助けてくれてさ。
夢にまで見た大学に行けるようになったけど……
───結局は、自立しようとしてるつもりが親に助けられてるんやって…………そう思った。
親の事、散々憎んでたけど………
箱を開いてみたら守られてたんやなぁってさ……。」
「……朝岡さん……。」
「……ただ強がってただけなんかもな。
───…何もかもに、さ。」
「…………」
……朝岡さんは……
すごいね………
あたしは進路決めるのが当たり前だった。
どこに行こうが、
何勉強しようが、
学費がどれくらいかかろうが、
その“自由”は当たり前だと思ってた。
当然だって──…。
何か……
何かさ──……
「……何か、朝岡さんの話聞いてたらあたしは甘ったれだなって思う……。」
「ははっ、そうか?
彩の親は理解あるって事やって。」
朝岡さんが背中に背負ってきたものは、どれくらい重いんだろう。
……きっと、
葛藤とか親を憎む気持ちとか色々あったはずだよね。
言葉では語れない感情だってあるよね、きっと。
でも憎んでいたものを許して話せる朝岡さんを見てね、
───“強い”ってこういう事なのかなって。
あたしも頑張らなきゃって──……。
そう………
素直に思えたの───…。