DEAR 2nd 〜Life〜





─────…トクントクントクン…







……朝岡さんは、不思議な人。






そばに近寄って来られるだけで、体の時計が止まっちゃう。





こうして頭を撫でられるだけで、安心感を自然に与えてくれる。







─────…そんな、人。








「………朝岡さん……?」






「んー?」







「────…ライブ…

すごかったよ…




あたしすごい感動した…」







───…そう素直に気持ちを伝えただけで






…………ほら。









────────……








こんな風にね。






言葉なんかなくても、

素直に気持ちを返してくれる。










笑って、くれる。









そんな人






だから。













「───…あっ、ねぇ!



そういえばマリアさんは?」







……しばらくして。






さっきから姿が見えないマリアさんの事が気になったあたしは、キョロキョロと周りを見渡した。





どこ行ったのかなぁ…






マリアさんにも、色々かけたい言葉があるのになぁ…







「───マリアなら、多分外で一服してると思うよ。」





ゴローちゃんがにっこり笑って教えてくれた情報を頼りに、






「……あっありがとう!

ちょっと探して来る……」






─────…パタパタ…






再びドアを開け、辺りに注意しながらマリアさんを探し始めた。


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