その手で触れて、そして覚えて。

そのあとも颯生くんは、激しくも愛のある行為でわたしの身体に"颯生くん"という快楽を覚えさせていった。

わたしは何度イッたか分からない。

ただひたすら、寂しさからくる颯生くんの行為を受け止めながら、わたし自身も颯生くんの男らしい首筋、喉仏に触れ、適度に筋肉がついた腕に割れた腹筋に触れ、颯生くんをしっかりと身体だけではなく視覚でも脳に焼き付けさせた。

「七花さん、、、俺もそろそろ無理ですっ、、、」

額に汗を滲ませる颯生くんに、わたしは手を伸ばし「いいよ、、、来て、、、」と言い、颯生くんは手を伸ばすわたしを抱き締め、「じゃあ、イキますね、、、」と囁き、わたしが頷くと腰の動きを早めて、わたしは颯生くんにしがみつきながら声を上げた。

そして、わたしの奥の奥を突き上げ、颯生くんは果てたあと、ギュッと強くわたしを抱き締めた。

「七花さん、ありがとうございます、、、俺の我儘を受け止めてくれて、、、」
「ううん、、、ちゃんと覚えたよ、颯生くんの全てを。」
「俺も七花さんの全てを覚えました。でも、、、やっぱり、1ヵ月も七花さんに触れれないと思うと、寂しい、、、」
「それは、わたしも一緒。寂しいよ、、、」

わたしたちは抱き合ったまま、眠りにつくまでお互いの頬や輪郭、髪に触れ、時折キスをして、わたしたちの間に隙間がない程にくっついて、お互いの温もりを感じながら眠りについた。

今日の颯生くんはいつもの颯生くんとは違い、少し強引なところはあったけど、わたしは全く嫌ではなかった。

むしろ、求められていることが嬉しかった。

こんなにも誰かを愛おしく思ったことなど無い。

それはきっと、颯生くんの真っ直ぐな愛情をわたしの身体と心が感じているからで、わたしもそれに応えたくて、人の愛し方を知らなかった自分なりに颯生くんに愛情を伝えようとしているからなのだ。

< 57 / 67 >

この作品をシェア

pagetop