契約の愛で結ばれたのは、まさかの敏腕CEO!?~独占欲滾るスパダリは極上溺愛で囲い離さない~
 茉莉花にとって、外出時の不安がなくなることは非常にありがたい。

(時々この方のご両親に会うだけで、安全が確保出来る。何よりこの方の役に立てる)

 二度も助けてくれたのだ。何とかして恩返しがしたい。
 正直、今すぐにでも了承したい条件だった。

 けれど……。

「私が恋人ではご両親も納得しないのではないですか? その、貴方とは釣り合わないというか……もっと素敵な人でないと」

 相手は容姿も良く、こんなにも良い人なのだ。
 親ならば自慢の息子には相応の娘を、と願っているのではないか。

 そう思うと茉莉花は頷けなかった。
 すると店主はくすりと笑った。

「何故ですか? お客様はとても魅力的ですよ。勉強熱心だし、お茶を美味しそうに飲む姿はとても可愛らしいです。両親もきっと気に入るでしょう。だからこのお話を持ちかけたのです」

 店主の言葉に茉莉花の顔が熱くなる。
 そんな風に言われるのは初めてだった。

「あ、ありがとうございます……」
「どうです? 悪い提案ではないと思うのですが」

 柔らかく微笑まれると、本当に良い提案な気がしてくる。


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