契約の愛で結ばれたのは、まさかの敏腕CEO!?~独占欲滾るスパダリは極上溺愛で囲い離さない~
(どうせ私に恋人なんて無縁だし、誰かに迷惑をかけるわけじゃない。……いっか)
「分かりました。よろしくお願いします」
褒められて浮かれたわけではない。……多分。
こんなにも熱心に説得してくれる店主の力になりたかったのだ。
(私がこの人の役に立てるなら、恋人役でもなんでも良いわ)
茉莉花が手を差し出すと、店主がそれをぎゅっと握った。
「お名前をお伺いしても? 僕は藤堂颯馬。この店の店主をしています。年は二十九です」
「西原茉莉花です。会社員です。二十四歳です。よろしくお願いいたします」
ペコペコと頭を下げ合う。
(恋人になってから自己紹介だなんて、不思議な気分ね。……藤堂颯馬さん、か)
こうして二人は偽りの恋人となった。
「もう夜も遅いですし家まで送ります。さっそく僕の仕事ですね」
「ありがとうございます」
颯馬が車を回してくる間、茉莉花は喫茶店の中を眺めていた。
テーブルの一つにノートPCが置かれている。
ここで作業をしていたようだ。
(定休日なのに夜遅くまでお仕事をなさっていたのよね。外で会った時もコンビニ帰りみたいだったし、忙しそう)
仕事を中断させた申し訳なさに、茉莉花の胸がチクリと痛んだ。
「分かりました。よろしくお願いします」
褒められて浮かれたわけではない。……多分。
こんなにも熱心に説得してくれる店主の力になりたかったのだ。
(私がこの人の役に立てるなら、恋人役でもなんでも良いわ)
茉莉花が手を差し出すと、店主がそれをぎゅっと握った。
「お名前をお伺いしても? 僕は藤堂颯馬。この店の店主をしています。年は二十九です」
「西原茉莉花です。会社員です。二十四歳です。よろしくお願いいたします」
ペコペコと頭を下げ合う。
(恋人になってから自己紹介だなんて、不思議な気分ね。……藤堂颯馬さん、か)
こうして二人は偽りの恋人となった。
「もう夜も遅いですし家まで送ります。さっそく僕の仕事ですね」
「ありがとうございます」
颯馬が車を回してくる間、茉莉花は喫茶店の中を眺めていた。
テーブルの一つにノートPCが置かれている。
ここで作業をしていたようだ。
(定休日なのに夜遅くまでお仕事をなさっていたのよね。外で会った時もコンビニ帰りみたいだったし、忙しそう)
仕事を中断させた申し訳なさに、茉莉花の胸がチクリと痛んだ。