契約の愛で結ばれたのは、まさかの敏腕CEO!?~独占欲滾るスパダリは極上溺愛で囲い離さない~
「えー? もしかして嫉妬してる? そんなことで呼び出したの? 茉莉花可愛いー」
「そうじゃなくて……」
「もー。茉莉花がそんなに恋愛体質だったなんて知らなかったよお」
「私が言いたいのは……」

 茉莉花が再度伝えようとした時、優香は身を乗り出して、茉莉花の手を握った。
 その力は強く、茉莉花は顔をしかめる。

「痛いって!」

 茉莉花が抗議すると、優香の表情がスッと抜け落ちた。
 能面のような表情に、茉莉花は息を呑んだ。

「私はね、茉莉花に忠告してあげてるの。颯馬さんって、格式高いお家の出身でしょう? 茉莉花じゃ付き合えないよ。庶民の茉莉花は分からないかもしれないけれど、お金持ちって色々大変なの。茉莉花じゃ彼の恋人は務まらないわ」

 いつもの甘えたような口調ではない。
 子どもに言い聞かせるような言い方に、茉莉花は背筋がゾクリとした。

「そ、そうかもしれない。私はマナーとかも疎いし、上品な振る舞いとかも出来ていないかもしれない。でも、これから頑張るって決めたの!」
「茉莉花って本当に……なーんにも分かってないね」

 優香がため息ともに低い声で吐き捨てる。

(これが……本当に優香なの?)

 優香の目を見ているうちに、茉莉花は動けなくなってしまった。

「藤堂颯馬なんかと付き合うのは、認めない。私が茉莉花に相応しい相手を見つけてあげる」
「つ、付き合う人くらい自分で決められるよ!」

 茉莉花が言い返すと、優香は狂ったように笑い始めた。



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