契約の愛で結ばれたのは、まさかの敏腕CEO!?~独占欲滾るスパダリは極上溺愛で囲い離さない~
「あっはははははっ! 自分で決められる? おかしいわ! 今まで人付き合いを自分で決めたこともないくせに」
「そんなことっ」
「だって、茉莉花って友達いないでしょう? それはね、私がぜーんぶ排除したからなのっ!」

 茉莉花は混乱して何も言うことができなかった。

(排除……? 優香が友達を?)

 シンとした静寂が訪れる。

「どういうこと……?」

 絞り出した茉莉花の声は掠れていた。

 優香は憐れみの眼差しを茉莉花に向ける。

「今まで本当に気づかなかったの? クラスメイトを引き離してたのは、私。恋人を作らせないようにしていたのは、私! 茉莉花に近づく男は、私がぜーんぶ奪って捨てたの!」
「なんでそんなことしたの? 優香は大事な友達だって思っていたのに……」

 震えた声で必死に言葉を紡ぐと、優香がキッと茉莉花を睨んだ。

「茉莉花が大切なの! 大好きなの! どうして分かってくれないの? 私から離れたら駄目なのよ! 私のことを一番に思ってほしいの。そうすべきなの!」

 握られた手にさらに力が込められる。
 茉莉花は冷や汗で全身が冷たくなっていた。

(目の前のこの人は誰? 優香……!)

「わ、分からない……。怖いよ優香。きょ、今日は帰る!」

 手を思い切り振り払い、立ち上がる。
 震える身体を抑えて部屋を出ようとすると、再度腕をつかまれた。


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