契約の愛で結ばれたのは、まさかの敏腕CEO!?~独占欲滾るスパダリは極上溺愛で囲い離さない~
 三ヶ月後、茉莉花は元々住んでいたアパートを引き払い、颯馬の屋敷で暮らしていた。

 事件は解決したものの、嫌な記憶を呼び起こすアパートで暮らす気になれず、颯馬の強い後押しもあり、引っ越しを決めたのだ。

「今度は同居ではなく、同棲ですね」

 と喜んでいる颯馬を見ると、その決断は正しかったのだと茉莉花は思えた。

(私だって、颯馬さんと離れるのは嫌だったし……)

 これまでずっと同居していたため同棲へのドキドキ感はないが、「ここが自分の家」という事実が茉莉花をときめかせた。

 茉莉花の部屋には物がどんどん増えて、本当に自分の部屋になっていった。
 スイスのアルプス山脈の写真もアパートから持ち込み、今ではリビングに置かれている。

 颯馬とともに勉強する時、茉莉花の視界にいつも入るようにと颯馬が提案してくれたのだ。


 颯馬は相変わらず喫茶店『星空』と『シュテルンツェルト』の会社経営をこなしている。
 最近また新しいアプリを開発したとかで、いつも忙しそうだ。

 それでも二人で過ごす時間は毎日変わらずに確保してくれている。

「無理して時間を作っていただかなくても……ちゃんと休んでくださいね」
「ははは、この時間のために頑張っていますから」

 颯馬にそう言われれば茉莉花だって満更ではない。

 リビングで互いに勉強や仕事をしながら、時折雑談を交わす。
 それは茉莉花にとっても大切な時間だったからだ。


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