俺様同期の執着愛
 食事を終えたあと、となりの結婚式場の庭がイルミネーション仕様になっていた。

「わあ、綺麗。こんなところでパーティできたら素敵だね」

 まじか。綾芽、ここで結婚式する?
 落ち着けよ。勢いで言えるかよ。

「お前、こういうとこが好きなの?」
「え? うん、好きだよ。あとは、丘の上のレストランとか、海が見えるところとか……」

 俺の頭の中では綾芽の「好きだよ」の言葉が反響している。
 純白のドレスを着た綾芽が見える(これで何回目だろうか)

 よし、結婚費用貯めるか。

「ねえ、柚葵」
「え?」
「その、せっかくだから見ていかない? ガーデンスペースを解放しているみたい」
「いいよ」

 金曜日の夜とあってか、わりと人が多い。
 カップルも結構いる。
 俺と綾芽もその中の一組なんだなと思うと、素直に嬉しくなる。

 綾芽の手に触れた。
 あっちも気づいてわずかに目線を上げる。
 俺は綾芽の指に自分の指を絡ませるようにして、ぎゅっと握った。

「恋人つなぎ」
「ん?」
「へへっ、なんか嬉しいな」

 おい、もうー、綾芽が可愛すぎる。
 なんだよ、こんなに可愛いやつだったっけ?

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