俺様同期の執着愛
 無事に会社に帰り着くと定時まであと少しというところだった。オフィスに戻って今日は外出の報告書などを書いて終わるだけ。
 駐車場で車から降りると、私は柚葵にお礼を言った。

「今日はありがとう。本当に貴重な経験だったよ。運転もお疲れさま」

 そう言うと、柚葵は「ああ」と短く返した。
 オフィスビルのエントランスに向かおうとしたら、柚葵が急に私を呼び止めた。

「なあ、綾」
「ん?」
「今日……」

 柚葵がめずらしく神妙な面持ちをしている。そして彼は遠慮がちに話を切り出した。

「打ち上げする?」
「え?」
「寿司でも食いに行こうぜ」

 寿司の響きに私の心が躍り、すぐさま返事をした。

「うん、いいね! お寿司食べに行きたい!」
「そっか。じゃあ、仕事終わったら駅前で待ち合わせよ。俺ちょっと報告で遅くなるからカフェでも入って待ってて」
「了解~!」

 私の脳内はもうお寿司のことでいっぱいになっていて、何も考えずに明るく返事をしてからオフィスに戻った。

 お疲れさま会をしようだなんて、柚葵も嬉しいことしてくれるんだなあ。

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