俺様同期の執着愛
「別にいいじゃん。着替えなら俺のシャツ貸してやるよ」
「でも、歯磨きとかシャンプーとか」
「新しい歯ブラシあるし、なんなら女用のシャンプーもある」
「元カノさんのアメニティなんて使いたくないよ」

 真剣な顔でそんなことを言う綾芽に速攻で否定する。

「元カノの私物は一切ない。これはぜんぶお前のために用意した」
「な、なんで?」
「んなもん決まってるだろ。お前を嫌な気持ちにさせたくないから」
「えっ……」
「なんなら、ベッドのシーツも布団も新しいやつを買った」
「うそっ! そこまでする?」

 そうだよ。俺はお前のためならなんだってするよ。
 元カノの痕跡などすべて消した。ていうか、2カ月前からほぼないけどな。

 それでも綾芽がこの家に来るかもしれないとわかった日から俺は入念に準備してきたんだ。普段やらない掃除もがんばった。
 元カノが触ったかもしれない壁とか窓もアルコールで拭いた。
 キッチンも洗濯機も漂白剤をぶっかけておいた(キッチンハンターと洗たく槽カビキレーってやつ)
 ネットで検索した『主婦の味方』っていうサイトでやり方を見てからな。

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