いきなり三つ子パパになったのに、エリート外交官は溺愛も抜かりない!
新居は埼玉県南部。最寄り駅は、関東最大のショッピングセンターに併設された駅だ。
再開発された駅周りは整然としており、人工湖の周囲には、新築マンションや、見栄えがいい一戸建ての住宅街が広がっている。
都内からのアクセスは少々不便だが、巨大なショッピングセンター内には、飲食店やブランドショップにヘアサロンが揃っているし、駅周辺には病院や学習塾、スポーツジムなど施設が充実している。
麻衣子と絵麻が暮らす家は、駅から早歩きで二十分ほどの、駅前の新興住宅街とは対照的な、古い戸建てが並ぶエリアだ。
三十坪弱の土地に建つ、築三十年の一戸建て。一階には十四畳のLDKと六畳の和室と風呂トイレ。二階には八畳と六畳の洋間が二部屋と平成初期の頃に多かった間取りだそうだ。
ただ五年前に耐震補強と室内のリフォームを済ませているため、水回りなどは想像していたよりも新しい。
引っ越し前に家主が業者に依頼してハウスクリーニングを済ませてくれていたので、簡単な掃除だけですぐに住める状態になっていた。
庭は広く取られた庭は手が入っておらずむき出しの地面だが、自分好みに整えられそうだ。麻衣子としては大満足の家。
ここは突然引っ越し先探しに難航していたときに、叔母が紹介してくれた物件で、麻衣子と絵麻は一も二もなく飛びついた。
叔母は母の妹だ。麻衣子たちにとって唯一の身近な親族で、父が亡くなったときには親子でお世話になった。
今回の件も親身になって相談に乗ってくれたので、本当に感謝している。
住み慣れない街でも叔母が近くに住んでいるから心強い。
母の病院まで、一時間弱で通えるのもいいところだ。
比較的すぐに新しい生活に馴染んでいった。