異世界転生した先は断罪イベント五秒前!
4.寮の屋上で
あれから――、何度かお茶会を開いてもらっている。放課後であったり休日であったり。
……ただし……。
「うふふ。ハワード様、今日も空が青いですわね。まるであの液体試薬のよう」
「ああ、確かにそうですね。オリオンアクリファスト液体試薬の色に似ているかもしれません。チェルシー嬢、これからは清々しい気持ちで青空を仰ぎ見ることができますよ」
「レイナ様の髪の色は、どこかあの試薬の寿命を迎えた色を彷彿とさせますよね」
「あ、ああ……確かに……い、いえ、いけませんよ、チェルシー嬢。もう失礼なことを言ってはいけません」
「あ、そうですよね。ごめんなさい、レイナ様!」
「…………全然気にならないわ…………」
どうしてこうなってしまったのか。
そう、あの日……レヴィアスが学園に連れてきている職員を装う護衛兼使用人さんに給仕をしてもらいながら、二人で紅茶を飲んでいた。そして、そこにアーロンが現れた。ここは、副寮長でもあるアーロンもよく使う場所だからだ。
ヒロインはどっちとくっついても、今後の話し合いのためなんかでここで三人でお茶を飲むイベントが発生していた。
継承権争いをする王子二人がこれまで仲よくここでお茶を飲んでいたのかといえば……それなりにだ。ポーズとして仲違いをしているように見えて、互いに多少は認め合っている。レヴィアスが面倒事を全て副寮長であるアーロンに押し付けているのも、寮にいる生徒たちと話す機会を設けさせ支持を上げられるようにするためだ。
最初から正妃の息子で支持が厚い自分は、アーロンにハンデをあげなければならないと考えている。
そんなこともあり、アーロン×レヴィアスというBL本もそれなりに需要はあったようで、同人誌を探すとよく見かけた。
というわけで、三人でのお茶会……二人に挟まれて居心地の悪かった私はすぐにチェルシーを呼ぶことを提案した。アーロンと元サヤに戻らないかなとも思ったけれどハワードも一緒にとお願いされ、このメンバーがデフォルトに……。
……ただし……。
「うふふ。ハワード様、今日も空が青いですわね。まるであの液体試薬のよう」
「ああ、確かにそうですね。オリオンアクリファスト液体試薬の色に似ているかもしれません。チェルシー嬢、これからは清々しい気持ちで青空を仰ぎ見ることができますよ」
「レイナ様の髪の色は、どこかあの試薬の寿命を迎えた色を彷彿とさせますよね」
「あ、ああ……確かに……い、いえ、いけませんよ、チェルシー嬢。もう失礼なことを言ってはいけません」
「あ、そうですよね。ごめんなさい、レイナ様!」
「…………全然気にならないわ…………」
どうしてこうなってしまったのか。
そう、あの日……レヴィアスが学園に連れてきている職員を装う護衛兼使用人さんに給仕をしてもらいながら、二人で紅茶を飲んでいた。そして、そこにアーロンが現れた。ここは、副寮長でもあるアーロンもよく使う場所だからだ。
ヒロインはどっちとくっついても、今後の話し合いのためなんかでここで三人でお茶を飲むイベントが発生していた。
継承権争いをする王子二人がこれまで仲よくここでお茶を飲んでいたのかといえば……それなりにだ。ポーズとして仲違いをしているように見えて、互いに多少は認め合っている。レヴィアスが面倒事を全て副寮長であるアーロンに押し付けているのも、寮にいる生徒たちと話す機会を設けさせ支持を上げられるようにするためだ。
最初から正妃の息子で支持が厚い自分は、アーロンにハンデをあげなければならないと考えている。
そんなこともあり、アーロン×レヴィアスというBL本もそれなりに需要はあったようで、同人誌を探すとよく見かけた。
というわけで、三人でのお茶会……二人に挟まれて居心地の悪かった私はすぐにチェルシーを呼ぶことを提案した。アーロンと元サヤに戻らないかなとも思ったけれどハワードも一緒にとお願いされ、このメンバーがデフォルトに……。