好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~
嬉しくなった俺は、小糸ちゃんに手を振った。



俺に気が付く小糸ちゃん。



びっくりした顔をしてから、恥ずかしそうに俺に手を振り返した。



それからしばらく静かに勉強。



たまに穂高に分からないところを教えてあげて。



時間も遅くなったし帰ることにした。



ちょうど同じタイミングで小糸ちゃんたちも帰る支度をしていた。



「おつかれ~」

「先輩! あたしちゃんと勉強はじめました!」

「えらいね」



そのまま流れで一緒に帰る俺たち。



穂高は女の子と帰れて嬉しそう。



「小糸ちゃんと、隣の子は名前なんていうの?」



穂高が嬉しそうに2人に聞く。



「あ、あたし、明莉です」

「2人ともかわいいね!」



なんかチャラいな…。



明莉ちゃんのことはよく知らないけど、小糸ちゃんは、何て言うかかわいい妹みたいなものだからあんまりそういう目で見てほしくないんだけどな!



でも、あとでそれを穂高に言ったら、『妹みたいなんて言うやつは女の敵』と言われてしまった。



すみません…。



でも本当にそう思うし…。



本人には言わないように気を付けよう…。



そして試験期間を終え、返ってきたテスト。



うん、今回も良い結果!



学年で1位取った科目もいくつかあるし。



満足満足。



小糸ちゃんはどうだったかな?



って、連絡先知らないや…。



いつもの公園に行ったら会えるかな。



学校が終わって、いつもの公園に直行した。



公園にはいない…。



しばらく待ってみることにした。



通るかもしれないし。
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