好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~
~小糸~

球技大会二日目!



そしてあたしの誕生日です!



「おはよ~」

「おはようございます!」

「お誕生日おめでと! 16歳~!」



昨日の夜、日付が変わるときに電話で一番にお誕生日おめでとうと言ってくれた先輩。



朝一番でも言ってくれた。



「それから…はい! これ!」



先輩が手元に持ってた紙袋から花束を取り出してあたしに渡してくれた。



「わー! きれい~!」

「小糸ちゃんイメージで選んだんだよ」



オレンジとピンクと白を基調にした花束。



照れるなあ。



でもめっちゃ嬉しい…。



誕生日に花束をくれる恋人って素敵すぎる…。



そして、花束にはお手紙も挟まっていた。



「開けてもいいですか?」

「いいよ」



ドキドキしながら手紙を開いた。



『いつもかわいい笑顔を向けてくれてありがとう』『とても大切な存在だよ』『生まれてきてくれて、俺のそばにいてくれてありがとう』



軽く読んだだけでも、気絶しそうな愛の言葉がたくさん…。



のぼせそう…。



これ以上目の前で読んだら倒れちゃいそうだから家でゆっくり読もう…。



なんて幸せなんだ…。



先輩と一緒に手をつないで歩く通学路。



3月の気温はまだまだ寒くて、先輩がクリスマスにくれたマフラーは手放せない。



でもなんか幸せであったかくなってきた気がする。



そして今日は学校が終わったら先輩とデート!



超楽しみ!



『なんでも買ってあげるよ』という先輩とショッピングです。



彼氏のいる誕生日なんて初めてだからドキドキしちゃう。



クリスマスもバレンタインもだけど、先輩はあたしに色んな初めてをくれる。
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