好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~
「とりあえず部屋行こ」

「あ、はい」



っていうか先輩と誰もいない家で2人きり!?



なんかドキドキしてきた…。



何回目かの風里先輩のお部屋。



相変わらず整った部屋。



若干来慣れてるあたしは適当に腰を下ろした。



風里先輩も隣に座る。



それから、膝の上をポンポンと叩いた。



「…な、なんですか?」

「ん~? 寝ころびたいかなと思って。おいで」



えっ…。



魅力的に見える風里先輩の膝の上…。



いいんですか…?



そっと横になってみた。



風里先輩が嬉しそうに笑ってあたしの髪の毛を撫でる。



下から見える先輩の顔が綺麗で、思わず先輩の顔に手を伸ばした。



「ん~?」

「好きです…」

「俺も大好き」



先輩がそう言って背中をかがめてあたしにキスした。



「あ~…やばい」



キスをしてから、あたしのおでこに自分のおでこをコツンとする先輩。



「なに…?」

「今家に2人っきりでしょ…? 耐えられるかな、俺…」



あ、そういう…。



でも…。



「あたし、いい…ですよ?」



あたしは体を起こして、勇気を出して言ってみる。



「えっ?」

「あたしも先輩と近づきたい…」
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