好きって言ってよ ～先輩、溺愛しすぎですっ～

両手で顔を隠すと、先輩にその手をどかされた。



意地悪だ～…。



でも抵抗する力もなく、されるがまま。



とにかく先輩にいっぱい愛された。



なんて幸せなんだろう…。



終わってから、先輩の腕の上に頭を乗せて、先輩の胸の中、先輩の顔をじっと見つめる。



そんなあたしに、先輩が一瞬キスをしてからふふっと笑った。



「痛くなかった？」

「前よりは…」

「そう、良かった」


あたしは先輩ににっこり笑って、先輩の胸に顔をうずめた。



それから2人で服を着て、そのまま一緒に眠って。



あたしを祝うために来てくれた市川さんのことをぼんやり思い出してちょっと申し訳なくなった。



でも知らない…。



あたしは先輩と一緒に眠るんだもん…。



そのまま眠って朝を迎えた。



「おはよ～」

「おはようございます…」



先輩の部屋で朝を迎えるなんて不思議な気分。



ていうか先輩のお家の人に何も言わず勝手に泊まっちゃった…。



おずおずと先輩と一緒に下に降りると、朝の支度をしていた家族の皆さんがめちゃくちゃびっくりした顔をしていた。



ごめんなさい…。