好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

隙間風、ちょっとだけ

~風里~

4月になり、俺たちは進級した。



3年生。



ますます受験勉強に励まないといけない。



クラス替えでは穂高とまた同じクラスになった。



穂高も進学予定だから苦手な勉強を頑張ってる。



小糸ちゃんと明莉ちゃんも同じクラスになれたらしい。



2年生は多分一番楽しいから、小糸ちゃんが楽しい学生生活を送れたらいいな。



そんな俺は今日も予備校。



予備校は結構楽しい。



自由にアートするのが好きだから理論とか学ぶのは新鮮だけど…。



でも基礎とかを学べるのは自分の力がついていくようで楽しいかな。



友達もできた。



同い年の(すなお)くん。



めちゃくちゃ絵がうまい。



俺と同じ大学を志望していて仲良くなった。



直くんは同じ予備校の加奈乃(かなの)ちゃんと付き合ってる。



彼女と同じように予備校で一生懸命勉強するのは楽しそうで正直うらやましい。



まあそんなこと言ってもしょうがないけどね!



「霜月くん、おつかれ!」



授業の合間の休み時間。



直くんと他愛もない話をしてたら、女の子が2人近寄ってきた。



「おつかれさま~」

「ねえねえ、霜月くんって彼女いるの!?」

「えっ…。いるけど…」

「なーんだ、残念」



ええ…。



女の子たちは2人でなんだかキャーキャー言い合ってる。



何コレ…。



予備校に入ってから、この手の話を女の子からよくされる…。



なんかモテてるかも…。
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