好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~
「ブランコって結構楽しいですよね」

「あはは、前も全力で立ち漕ぎしてたもんね? 今日はしないの?」

「浴衣なんで! 今日はおしとやかモードです」



風里先輩は楽しそうに笑ってる。



その笑顔にキュン…。



「そうだ、先輩。あたしにも花冠の作り方教えてください」

「いいよ」



ブランコから降りて、2人でシロツメクサを集める。



「露で浴衣汚さないように気を付けてね」

「あ、はい!」



シロツメクサを何本か集めたら、ベンチに座って先輩が教えてくれる。



「こことここを編んで~、そうそう」



しばらく編んで…できた!



って、なんかぐちゃぐちゃ…。



「あたし不器用なんですよね~」

「逆に味があるよ」

「本当ですか~?」



そうだ!



風里先輩に、完成した花冠をかぶせてみた。



かわいい!



「…なにやってるの?」

「似合いますね!」

「そう…」



先輩のことを写真に撮ってはしゃぐあたし。



内緒でホーム画面にしちゃおうっと。



「そういえば、先輩って普段どういう作品つくってるんですか? 見たい」

「見る?」



先輩がスマホを出して色々と写真を見せてくれる。



生け花に雑貨に風景写真…。



漫画テイストのイラストと、油絵まで…。



すごい…。



多才なんだなあ…。
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