好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~
~小糸~

風里先輩って本当に優しい。



あたしの家庭教師みたいにずっと勉強教えてくれる。



おかげで塾とか行かずに済んでる…。



分かりやすいし…。



勉強もできるし先輩とも一緒にいられるし、一石二鳥って感じ。



今は風里先輩の家で勉強の休憩中。



風里先輩の足の中で、風里先輩にもたれかかってる。



「先輩のこの広い胸が好き…」



あたしがそう言うと、風里先輩は優しく笑って、あたしの髪の毛をかき分ける。



それからあたしのことをぎゅーっと抱きしめた。



「いつも可愛いねえ、小糸ちゃんは」

「へへ…」

「大好きだよ」



そう言ってあたしの頭にキスしてくれる。



それから、「おっぱい触っちゃえ!」と言ってあたしに襲い掛かってきた。



「くすぐったい! あはは! やめてください!」

「冗談だよ~」



もう~…。



でも、なんとなく雰囲気がいつもと違う気がするのは気のせいかな?



いつもより優しいというか…。



いやいや、いつも優しいんだけどね?



「小糸ちゃん?」

「はい?」



あたしの顔を意味ありげに見つめる先輩。



頬を撫でる指。



それから少し切なげに笑った。



ほら…。



なんか雰囲気が変なの…。



次の日、シフトが同じの亜子さんに話してみた。



「浮気じゃない?」

「ええっ?」

「いやいや、冗談」



嫌な冗談言いますね~。
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