好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~
そんなある日のことだった。
朝からの授業を直くんと加奈乃ちゃんがサボり、一人で授業を受けてた俺。
あの2人はサボって何してるんですかねえ…。
なんで俺が代返なんてしてあげないといけないんだ…。
一人で学食に向かう道中で、また綾乃に遭遇した。
『げっ』というのが顔に出てたと思う。
そんな俺に綾乃は苦笑して。
「風里とゆっくり話したいんだけど…」
まだそれを言うの…。
散々冷たくしたじゃん…。
「お願い。最後にするから!」
そう言われて、『最後』という言葉を信じ、腕を引っ張られて人気のないところに連れてこられた。
「風里ってあたしのこと…ちっとも考えてないんだね」
「…そりゃそうでしょ」
「もっと優しかったじゃん…」
「それは…一応は好きだったからだよ。今は全然状況が違うじゃん…」
俺が言うと綾乃はうつむいた。
涙をこらえてるのが分かる…。
「京都で風里と再会してから…あたし、風里のことばっかり考えてた」
「…」
「風里への気持ちがまた蘇ってきたのがはっきりわかったの」
「そんなの…俺には関係ないよ」
「風里は別れてから一度もあたしのこと思い出さなかったの? あたしはしばらく引きずってた」
「思い出さないわけじゃなかったけど…。それは未練というよりも思い出としてだった」
綾乃が一歩俺に近づいた。
俺の手を取ろうとしたので、俺は手を後ろに隠す。
綾乃は切なそうに笑った。
朝からの授業を直くんと加奈乃ちゃんがサボり、一人で授業を受けてた俺。
あの2人はサボって何してるんですかねえ…。
なんで俺が代返なんてしてあげないといけないんだ…。
一人で学食に向かう道中で、また綾乃に遭遇した。
『げっ』というのが顔に出てたと思う。
そんな俺に綾乃は苦笑して。
「風里とゆっくり話したいんだけど…」
まだそれを言うの…。
散々冷たくしたじゃん…。
「お願い。最後にするから!」
そう言われて、『最後』という言葉を信じ、腕を引っ張られて人気のないところに連れてこられた。
「風里ってあたしのこと…ちっとも考えてないんだね」
「…そりゃそうでしょ」
「もっと優しかったじゃん…」
「それは…一応は好きだったからだよ。今は全然状況が違うじゃん…」
俺が言うと綾乃はうつむいた。
涙をこらえてるのが分かる…。
「京都で風里と再会してから…あたし、風里のことばっかり考えてた」
「…」
「風里への気持ちがまた蘇ってきたのがはっきりわかったの」
「そんなの…俺には関係ないよ」
「風里は別れてから一度もあたしのこと思い出さなかったの? あたしはしばらく引きずってた」
「思い出さないわけじゃなかったけど…。それは未練というよりも思い出としてだった」
綾乃が一歩俺に近づいた。
俺の手を取ろうとしたので、俺は手を後ろに隠す。
綾乃は切なそうに笑った。