好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

寂しい感情、と

~風里~

小糸ちゃんと一切連絡を取らなくなって数日。



毎日連絡をしてたのに急にそれがなくなり、寂しさを感じる俺…。



思いに応えてやらないくせに卑怯だよなあ、とつくづく思う。



こういうときは作品作りをするのが良いんだけど…。



花材を買いに行かなきゃ…。



店に行ったら小糸ちゃん嫌がるかな…。



うーん…。



しばらく迷って行くことにした。



だって本当に行かないとなんの材料も手元にないし…。



小糸ちゃんいないかもしれないしね?



だけどいたら気まずいか…。



コンビニでチョコを買って、お店に行った。



いたら差し入れに…。



お店にはやっぱり小糸ちゃんがいて。



いつも通りに接せないのが悲しい。



軽く笑顔を向けて、花材を選ぶ。



「12000円です…」



お金を払って、最後にさっき買ったチョコをそっと渡して帰った。



悠麗くんの家に資料いっぱいあるから悠麗くんの家で作業しよう…。



「おー、風里、来たか」

「おじゃましまーす」



悠麗くんの家の作業場を借りて、今日買ったものを並べた。



「たくさん買ったな」

「うん、フラワーアート作る」



悠麗くんがコーヒーを飲みながら俺が買ったものを興味深そうに物色する。



そんな見られると緊張するな…。



「あんま見ないでよ」

「悪い悪い。じゃ、なんかあったら呼んで」

「はーい」



それから黙々と作業…。



水彩絵の具で花の絵を描いて、そこに花や枝、葉っぱなんかを貼り付けていく。



ふう…。



ちょっと休憩。
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