好きって言ってよ　～先輩、溺愛しすぎですっ～
≪あたしも京都行きたいです…。元カノから先輩のことガードしたい…≫

「できれば俺も来てほしいんだけどね…」

≪何もされてませんか…？≫

「されてないよ！」

≪でも行かないでって言われてた…≫

「言われてたね…」



あれはなんだったんだろう…。



別れてから３年くらい経ってるけど。



まさかまだ好きなんてことないと思う…。



≪先輩、はっきり言います。めっちゃ嫉妬してます…。さっきの、めっちゃ嫌でした…≫

「ごめんね…」

≪早く先輩に会いたいです…≫



俺も早く会って思い切り抱きしめてあげたい。



小糸ちゃんのこと嫌な気持ちにさせるなんて嫌だから。



≪綺麗な人でしたね…。年上ですか？≫

「そうだね…。３つ上くらい」

≪そんなに…。風里先輩にとって、あたしってお子ちゃまですか…？≫

「全然そんなことない！ すっごくかわいくて、大事な存在だよ。ちゃんと対等にも思ってる」

≪それなら良かったです…≫



それからしばらく小糸ちゃんの不安を取り除くように話し続けた。



俺だって同じ立場だったらかなり嫌だよ。



小糸ちゃんに元カレとかいう存在がいなくて良かったとか思ってる。



それに、これからは、小糸ちゃんが今までの俺の経験をぜんぶ塗り替えていくから。



とにかく小糸ちゃんが不安にならないよう、それだけを考えてた。
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