救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
 国を救って貰おうとこれまで嘘をついていたと告白したサブリナに、そうする権利があるはずのルーファスは、決して彼女を責めることはなかった。

(これまでに共に過ごした時間で、もしかしたら、何もかも許して貰えるかもしれない……なんて、なんて恥ずかしい自惚れをしてしまったのかしら)

 彼自身でなくても、代わりを寄越してくれると行ってくれた。ルーファスは約束を守ってくれるだろう。アシエード王国は彼も騙すことなく救われる。

 すべて、サブリナの希望通りになったはずだった。

 アシエード王国を滅亡から助けて貰わなければならないが、ルーファスが行ってしまうなんて思いもしなかった自分が身勝手でどうしようもない。

 そうわかってはいても涙を流しながら、大魔法使いが消えてしまった後の空を見上げていた。






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