救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~

22 代理

 珍しい先ぶれのない来客が来ていると執事から聞かされたサブリナは、案内されて応接室に向かい、そこには黒いローブを羽織った可愛らしい男の子が居た。

「はじめまして。僕はダミアンです。大魔法使いルーファスの代理でこちらにご挨拶に来ました。魔物大暴走(スタンピード)を引き起こす恐れのある『魔界の門』については、僕が封印します」

 幼い男の子特有の高い声で元気よくはきはきと告げられて、あれからラディアント伯爵邸に戻り着替えをしてからやっと落ち着いていたサブリナは驚いた。

「……はじめまして。私はサブリナ・ラディアントです……あの、もしかしたら……ダミアンはルーファスと、血縁があるのかしら?」

 サブリナはダミアンの姿を見て、素直にそう思った。

 黒髪に紫色の瞳。つい先ほど、彼女の目の前から去ってしまった大魔法使いにそっくりな色味を持っているからだ。

 それに、まるで人形のように整ったダミアンの顔立ちには、ルーファスと似通った点が多かった。

「いえ。彼とは明確な血縁はありません。しかし、聞けば生まれ育った故郷が近かったようなので、ルーファスとは遠い親戚のようなものなのかもしれません」

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