救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
 幼くして魔法使いであるという経緯を言いづらそうにしているダミアンに、サブリナは以前ルーファスが話してくれた事を思い出した。

 魔力の強い子どもは強い力を得るために魔物に襲われて、殆どの場合は、成長する事なく亡くなってしまう。

(もしかしたら、悲しい過去を持っているのかもしれないわ……あまり触れないようにしましょう)

「ダミアンはルーファスから、詳しい事情を聞いているのよね?」

 アシエード王国の現状を知らないならば、自分から伝えるべきだろうかとサブリナが言えば、彼は手を挙げてそれを制した。

「はい。魔界の門についてもお聞きしています。ルーファスの書き付けなども一通り彼から説明を受けました」

 サブリナの前から姿を消してから、ルーファスはダミアンを呼び出し、これからすべき事を引き継いでいたのだろう。

(私のためにそうしてくれたのね……ルーファス)

 あの時、サブリナは彼を騙すことももう嫌だけれど、救って貰わねば困ると駄々をこねていた。その願いをすべて叶えてくれたことになる。

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