救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
 拡声魔法での放送が開いていた窓から響き、二人は揃って外を見た。今は悪天候ではないものの、高齢の方が三日間も行方不明となれば、家族は心配になってしまうだろう。

「……あの、ダミアン。もしかして、貴方、行方不明になった女性の居場所がわかる……?」

「はい。わかりますよ。先ほど、お名前を聞いたので」

「まあ。すごいのね! ……けれど、名前を知っていたら、魔法使いって誰が何処に居るかわかると言うこと?」

 サブリナが不思議になって聞けば、ダミアンは事もなげに頷いた。

「はい。そうです。探索魔法には正式名称が必須ですので、だから、僕ら魔法使いは、名前しか名乗らないようにしています」

 ダミアンはそう言って微笑んだ。

(……大魔法使いルーファス。それに、ここに居るダミアン。アシエード王国に雇われていた魔女アデライザだってそうだわ。彼らは名前(ファーストネーム)しか名乗らない。その理由は、同じ魔法使いに居場所を知られないためだったのね!)

「そうなの……だから、ルーファスもダミアンも、名前しか名乗らなかったのね」

< 123 / 164 >

この作品をシェア

pagetop