救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
 けれど、本人が居ないのではどうしようもなく、サブリナはため息をつくしかなかった。


◇◆◇



 アシエード国王より城へと呼び出され、サブリナは『魔界の門』の完全封印に向けての進捗を報告した。

 魔界の門の封印が解かれて、はやひと月は経ち、国王も滅亡の危機は去ったと見てか、余裕ある態度で王座へと座っていた。

「……それでは、順調に進んでいるのだな?」

「はい。ルーファスの代理として来た魔法使いダミアンは、仮の封印を重ねがけしながら、解析を進めております。彼によるとルーファスは三ヶ月と言ってあるが、それほど時間は掛からないのではないかと言っておりました」

 滅亡の危機迫るあの日、ルーダスに縋っていた姿はまるで夢ではないかと思うほどに威厳のある態度で国王は頷いた。

「それでは、ラディアント伯爵令嬢。引き続き頼む……君の今後については、余に任せるように」

「……ありがとうございます」

 サブリナはカーテシーをして下り、謁見室を出た。

 国王があれを言ったということは、彼の息子たち王子でなくても、良い条件の結婚相手を特別に用意してくれるということだろう。

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