救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
(どうしてだろう……私はあの人の恋人でもないし、ただそう呼ばれただけ。自分も含め国を救って欲しいと思っていただけで、好意なんて何もなかったはずなのに)

 ルーファスがここに居た頃、サブリナは彼の気が変わってしまったらどうしようと、常に怯えていたような気がする。

 ここに彼は居ないし、もう何も気にする必要もない。サブリナが罪悪感に悩まされることもない。

「自分勝手だけど寂しいから、会いたいの。お願い……連絡を取って欲しい」

 サブリナがより泣き出すと、ダミアンは困った表情になっていた。

「それは……出来ない」

「どうして……?」

「出来る訳がないよな?」

 その時、背後から聞こえて来た野太い声に、サブリナは振り返り驚いた。

 そこに居たのはまさか、こんな場所に居るはずのない人物だったからだ。

「コードウェル公爵……? どうして、ここに」

「お前さえ居なければ、すべては上手くいっていたというのに。本当に邪魔な女だ」

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