救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
 サブリナは魔法とは縁遠く生きて居たし、魔法使いもそれほど数が居る訳ではない。ルーファスが去りダミアンが代わりに現れたからと言って、彼が年齢を操れるとは考えつかないだろう。

「ふん。そこの女が面倒なことを言ったからと、子どもの姿になっていたんだろう? ……何があるんだ。お前はこれまで山奥に住んで、人とほぼ接していない。だと言うのに、年若いその女に、特別な何かを感じるなど……」

「本当に良く動く、うるさい口だ。物理的に閉ざしてやろう」

 ルーファスはモードレッドに一歩近付くと、彼を取り巻くように炎が巻き上がった。

「……ぬかせ。魔法が使えない魔法使いなど、俺の敵ではない」

「お前の魔法くらい、僕が防げないとでも?」

 自棄になったかのようなモードレッドが攻撃魔法をいくら乱発しようが、ルーファスは真っ直ぐに彼の元へと向かっていた。焦るようなモードレッドの顔を見て、彼が逃げられないのだとわかった。

 ルーファスは自分の魔法では、古の魔法具を持つモードレッドを直接攻撃することは叶わない。だが、モードレッドをここから逃がさないようにすることは、彼には出来るのだろう。

 大魔法使いルーファスとってそれは、簡単なことなのだ。




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