救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
 けれど、そもそも彼はとある公国の公子であったという過去があるので、貴族らしくそつのない社交もすることが出来る。

 アシエード王国の貴族社会でも、上手くやっていけるだろう。

 ルーファスとサブリナはここ二週間ほどは、アシエード王国社交界に加わった大魔法使いに喜ぶ貴族たちに引っ張りだことなり、常に社交の場に連れ出される事態になってしまっていた。

「あの……ルーファス。今日は何の予定もないですよね?」

 もしかしたら、自分の知らない予定があるかもしれないとサブリナが確認すれば、ルーファスはゆっくりと頷いた。

「……いや、今日は君と共に行きたい場所があるんだ。サブリナ」

「え? 私と一緒にですか?」

 サブリナは彼から、思わぬ事を言われ驚いた。

「ああ。僕が君と初めて会った時のことを覚えているか? サブリナ」

「えっ……えっと……」

 サブリナは咄嗟に、どう答えるべきか悩んだ。

 既にルーファスには誤解をしているとわかっていて、それを利用していたと話していたのだが、どう誤魔化すべきかと思ってしまったのだ。

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