救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
「ルーファス。ここは……あの小屋の中では、ないのね?」

 入って来た扉を見れば木の幹が見える。恐る恐る見回しても、そこは広い部屋の中だ。大きな邸を持つ貴族が使う、主寝室のような豪華な部屋だった。

 あの小屋の素朴な外見から、そういった小さな部屋だろうと思い込んでいたサブリナは、ルーファスはとても強い力を持つ大魔法使いなのだと認めざるをえなかった。

「そうだね。僕は魔法使いだから、とても凝った事が出来るんだ。ここはあの木にある小屋の中だけど、少々工夫をして空間を広げている……あの魔界の扉と同じ原理だね。違う空間を繋げる魔法だ」

「もう……貴方って、本当にすごいわ。ルーファス。こんなことだって、出来てしまうのね」

 魔法を使うことの出来ないサブリナはルーファスの魔法に、感心してしまうほかない。大魔法使いと呼ばれる彼は比喩でもなんでもなく、本当になんでも出来る魔法使いだった。

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