まだ誰も知らない恋を始めよう
待って、待って、どういうこと?
淡々と語られる叔母の説明に、わたしの胸の鼓動はどんどん早くなり、鳥肌が立ち始める。
「……魔力と悪意は違う?」
「そうねぇ、わたしが嗅いだメイトリクスの悪臭から感じ取れたのは、劣等感や歪んだ執着。
それと何かに対する渇望で、ドロドロしてて、酷い臭いを放ってるの。
それって魔力とは違うでしょう。
メイトリクスの根本的な本質と言えば分かるでしょ。
そいつは、ノートに何を書き綴っていたのかしらね」
メイトリクスの心の叫びが綴られたノート。
その内容を知ってか、知らずか。
オルくんはそれを千切って、わたしに渡した……
「つまり、オルくんは黒い魔力が臭い、と言い。
アリア叔母様は、メイトリクスの心が臭い、と言ってるの?」
「そういう事よ。
それに触れた貴女にも、その匂いが微かにしてる」
頷く叔母の姿に、メイトリクスを辛辣に語ったオルくんの声が重なる。
「変身するしか能がなくて、他の魔法はポンコツだった」
「読んだら試したくなるよね、分かるわ。
あいつは張り切って、お兄さんにそれを掛けたんだ」
淡々と語られる叔母の説明に、わたしの胸の鼓動はどんどん早くなり、鳥肌が立ち始める。
「……魔力と悪意は違う?」
「そうねぇ、わたしが嗅いだメイトリクスの悪臭から感じ取れたのは、劣等感や歪んだ執着。
それと何かに対する渇望で、ドロドロしてて、酷い臭いを放ってるの。
それって魔力とは違うでしょう。
メイトリクスの根本的な本質と言えば分かるでしょ。
そいつは、ノートに何を書き綴っていたのかしらね」
メイトリクスの心の叫びが綴られたノート。
その内容を知ってか、知らずか。
オルくんはそれを千切って、わたしに渡した……
「つまり、オルくんは黒い魔力が臭い、と言い。
アリア叔母様は、メイトリクスの心が臭い、と言ってるの?」
「そういう事よ。
それに触れた貴女にも、その匂いが微かにしてる」
頷く叔母の姿に、メイトリクスを辛辣に語ったオルくんの声が重なる。
「変身するしか能がなくて、他の魔法はポンコツだった」
「読んだら試したくなるよね、分かるわ。
あいつは張り切って、お兄さんにそれを掛けたんだ」