キミしか視えない
エンジェルさん(前編)
ナレ『エンジェルさんの噂って知ってる? 1〜14までの数字の羅列とyes noが書かれた紙に100円玉を使ってエンジェルさんを呼び出すとね、正真正銘の相性占いと、告白が絶対に成功する御呪いをかけてくれるんだって』※エンジェルさんのシルエット絵、エンジェルさんを呼び出すシート絵、仲良さげな男女のシルエット絵
○廊下 窓際
二人並んで佇んでいる黒茅と斉藤。黒茅は窓に対して背を向けていて、斉藤は窓枠にもたれかかって外を見ている感じ。
黒茅「__なんで僕にそんな話を?」
斉藤「だって桐人くん、こういうの好きでしょ?」※控えめな感じで黒茅の様子を伺う
黒茅「言っておくけど、アレは動画用のキャラで僕はそんなに__」
ギャルa「あれ、みのるじゃん!」
廊下の向こうから、二人組の女子がやってくる。
ギャルb「え、なに、もしかして地縛霊と話してんの笑 ウケるんですけど」
斉藤「オレが誰といようがお前らには関係ないだろ。それに桐人くんをそんな風に呼ぶなよ」※冷たく睨む
ギャルb「は? ちょっと声かけただけじゃん。意味わかんないんですけど」
ギャルa「いいよ、もういこ」
去る二人組。
黒茅「あーあ、嫌われたなお前。僕なんか庇わなきゃいいのに」
斉藤「あいつらに好かれるよりも、オレは桐人くんに好かれたいから」※ほんのり頬を染めて
黒茅「そう言うのは女子に言ってやれ」※呆れた感じで
○下校ソト
優希「へぇ、エンジェルさんかぁ。コックリさんみたいな感じかな?」
黒茅「あぁ、斉藤から聞いた噂通りなら、降霊術の一種だろう」
黒茅の顔を見てニヤニヤする優希。
黒茅「な、なんだよ」
優希「斉藤くんと仲良くしてるんだなって思って」
黒茅「別に向こうから絡んでくるだけだし」
優希「へー?」
(桐人、かわいい。でも、なんだか少しだけ)
不思議そうに胸を押さえる優希。
○優希の部屋(夜)
お風呂上がり寝巻きで部屋に入ってきて、ベットにダイブする優希。
優希「はぁあー、今日も一日疲れたぁ」
「……エンジェル様かぁ」
「私と桐人の相性聞いてみたりして。いや、相性悪いって言われたら立ち直れないからナシだなぁ……寝よ」
部屋の電気を消して寝る優希。
少しして、ピコンとスマホの通知が鳴る。
スマホを置いている方と逆に、寝返りを打って無かったことにしようとする優希。
しかし、追い打ちをかけるようにピコンと通知が鳴った。
優希「あぁ、もう寝たいのに! 誰よ、こんな夜中に」
スマホを確認する優希。
スマホの画面には、複数の通知、そして一番上には『この女、キリト様の何?』とのメッセージが表示される。
優希「なに、これ」
キリトが、黒髪ロング姫カットの女と腕を組んで街を歩いている写真がメッセージに追加で送信されてきた。
○登校ソト
無言で桐人のことを見る優希。
桐人「なに?」
優希「な、なんでもない!」
桐人と目が合いそうになると逸らす優希。
優希(やっぱり昨日の画像って桐人だよね。いや、正確にはキリトだけれども。桐人も男子高校生、そりゃあ気になる女の子と一人や二人いたって当然だ。でも、なんか引っかかる)
(他人の空似? だけど、あんなに似てる人間なんてそうそう__あ)
ツユ様事件の時に、一人で校舎ソトで待ってる優希に声をかけてきた男を思い出す絵。
優希(もしかして本当に他人の空似?)
○教室
女子a「あ、優希やっときた!」
優希「わかってる、分かってるから!」
「……ちょっと行ってくる」
桐人を置いて、女子の方に行く優希。
優希は瞬く間に女子三人に囲まれる。
女子a「ねぇ、あの写真の件なんなの?」
優希「私もライン送られてきて知った。他人の空似じゃなくて?」
女子b「はぁ? 他人の空似ぃ?」
優希「私ね、一回だけだけど、学校でキリトにすごい似てる人と会ったことがあって、だからもしかしたら世間にはキリトに似ている人が他にもいるのかなって」
女子a「この学校でキリトに似てる生徒?」※怪訝そうな感じで
女子c「あーそれ、聖くんじゃない?」
女子b「あぁ、そうそう! 黒茅聖くん」
優希「え? 黒茅__」
教室に息を切らして、一人の男子生徒が入ってくる。
男a「みんな、今日、うちのクラスに転校生が来るらしいぞ」
周りにいるクラスメイト「こんな時期に?」
チャイムが鳴って、担任がクラスに入ってくる。
担任「おーい、みんな早く席付けー。もう知ってるかもしれないが、今日は転校生を紹介する」 「中村、入っていいぞ」
転校生が教室に入ってくる絵のカット。
渚「初めまして。奈良県から来ました。中村渚です。よろしくお願いします」※黒髪ロング姫カット
優希(あれ、この子、どこかで__あ、そうだ、写真にキリトと映ってた女の子)
ふいに渚と目が合う優希。渚にニコッと微笑まれて、どきっとする。
優希(なんだろう、すごく胸騒ぎがする)
○廊下 窓際
二人並んで佇んでいる黒茅と斉藤。黒茅は窓に対して背を向けていて、斉藤は窓枠にもたれかかって外を見ている感じ。
黒茅「__なんで僕にそんな話を?」
斉藤「だって桐人くん、こういうの好きでしょ?」※控えめな感じで黒茅の様子を伺う
黒茅「言っておくけど、アレは動画用のキャラで僕はそんなに__」
ギャルa「あれ、みのるじゃん!」
廊下の向こうから、二人組の女子がやってくる。
ギャルb「え、なに、もしかして地縛霊と話してんの笑 ウケるんですけど」
斉藤「オレが誰といようがお前らには関係ないだろ。それに桐人くんをそんな風に呼ぶなよ」※冷たく睨む
ギャルb「は? ちょっと声かけただけじゃん。意味わかんないんですけど」
ギャルa「いいよ、もういこ」
去る二人組。
黒茅「あーあ、嫌われたなお前。僕なんか庇わなきゃいいのに」
斉藤「あいつらに好かれるよりも、オレは桐人くんに好かれたいから」※ほんのり頬を染めて
黒茅「そう言うのは女子に言ってやれ」※呆れた感じで
○下校ソト
優希「へぇ、エンジェルさんかぁ。コックリさんみたいな感じかな?」
黒茅「あぁ、斉藤から聞いた噂通りなら、降霊術の一種だろう」
黒茅の顔を見てニヤニヤする優希。
黒茅「な、なんだよ」
優希「斉藤くんと仲良くしてるんだなって思って」
黒茅「別に向こうから絡んでくるだけだし」
優希「へー?」
(桐人、かわいい。でも、なんだか少しだけ)
不思議そうに胸を押さえる優希。
○優希の部屋(夜)
お風呂上がり寝巻きで部屋に入ってきて、ベットにダイブする優希。
優希「はぁあー、今日も一日疲れたぁ」
「……エンジェル様かぁ」
「私と桐人の相性聞いてみたりして。いや、相性悪いって言われたら立ち直れないからナシだなぁ……寝よ」
部屋の電気を消して寝る優希。
少しして、ピコンとスマホの通知が鳴る。
スマホを置いている方と逆に、寝返りを打って無かったことにしようとする優希。
しかし、追い打ちをかけるようにピコンと通知が鳴った。
優希「あぁ、もう寝たいのに! 誰よ、こんな夜中に」
スマホを確認する優希。
スマホの画面には、複数の通知、そして一番上には『この女、キリト様の何?』とのメッセージが表示される。
優希「なに、これ」
キリトが、黒髪ロング姫カットの女と腕を組んで街を歩いている写真がメッセージに追加で送信されてきた。
○登校ソト
無言で桐人のことを見る優希。
桐人「なに?」
優希「な、なんでもない!」
桐人と目が合いそうになると逸らす優希。
優希(やっぱり昨日の画像って桐人だよね。いや、正確にはキリトだけれども。桐人も男子高校生、そりゃあ気になる女の子と一人や二人いたって当然だ。でも、なんか引っかかる)
(他人の空似? だけど、あんなに似てる人間なんてそうそう__あ)
ツユ様事件の時に、一人で校舎ソトで待ってる優希に声をかけてきた男を思い出す絵。
優希(もしかして本当に他人の空似?)
○教室
女子a「あ、優希やっときた!」
優希「わかってる、分かってるから!」
「……ちょっと行ってくる」
桐人を置いて、女子の方に行く優希。
優希は瞬く間に女子三人に囲まれる。
女子a「ねぇ、あの写真の件なんなの?」
優希「私もライン送られてきて知った。他人の空似じゃなくて?」
女子b「はぁ? 他人の空似ぃ?」
優希「私ね、一回だけだけど、学校でキリトにすごい似てる人と会ったことがあって、だからもしかしたら世間にはキリトに似ている人が他にもいるのかなって」
女子a「この学校でキリトに似てる生徒?」※怪訝そうな感じで
女子c「あーそれ、聖くんじゃない?」
女子b「あぁ、そうそう! 黒茅聖くん」
優希「え? 黒茅__」
教室に息を切らして、一人の男子生徒が入ってくる。
男a「みんな、今日、うちのクラスに転校生が来るらしいぞ」
周りにいるクラスメイト「こんな時期に?」
チャイムが鳴って、担任がクラスに入ってくる。
担任「おーい、みんな早く席付けー。もう知ってるかもしれないが、今日は転校生を紹介する」 「中村、入っていいぞ」
転校生が教室に入ってくる絵のカット。
渚「初めまして。奈良県から来ました。中村渚です。よろしくお願いします」※黒髪ロング姫カット
優希(あれ、この子、どこかで__あ、そうだ、写真にキリトと映ってた女の子)
ふいに渚と目が合う優希。渚にニコッと微笑まれて、どきっとする。
優希(なんだろう、すごく胸騒ぎがする)