虐げられ続けた私ですが、怜悧な御曹司と息子に溺愛されてます



「銀座のホテルでのあなたの評価は知っていたの。私の担当したイベントも仕切ってくれていたし」
「覚えていてくださったんですね」

「これまではサポート役として目立たないよう、邪魔にならないようにしてきたと思うけど、これからは逆よ」

叱られているのか励ましてくれているのかわかりにくいが、華怜の言葉はまっすぐに真矢の心に響いた。

「もっと目立って、言いたいこと言っていいの! あなたなら、今の倍くらい出しゃばってもいいわ」

倍くらいと言われても、そんな自分が想像できない。

「いい、兄が選んだのはあなたよ」

選んだと言われて、真矢は祖父の遺言状を思い出した。
もしかしたら、祖父たちが決めた後継者を選ぶ立場にいたのは岳だったのだろうか。
まさかと思いながらも、疑念は消えない。

「あなたは都々木岳の婚約者、やがて妻になる。このまま控えめにしてちゃあダメ。兄のまわりにいる女たちの餌食になるわ」

華怜は「兄の選んだ人を餌食になんてさせない」とも言ってくれる。


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