泣ける程に愛してる。
事務所に戻ったわたしは、処理済みの作業指示書を啓人のデスクに置き、自分の業務に戻った。
そして、お昼休憩が近付いてきた時、わたしのデスクの端にス◯バのマークが入った蓋付きのコップが置かれた。
ふと見上げると、そこには啓人が立っていて「差し入れ。」と言った。
「あ、ありがと。」
「カフェラテ。砂糖なしで良かったよな?」
「うん。」
そんなわたしの様子に違和感を感じたのか、啓人は「何かあった?」と訊いてきた。
「え?何もないけど。」
「、、、咲は嘘つくの下手だよな。」
「な、何もないってば。」
「んー、まぁ、今はいいや。あとで聞くから。今日は、定時で帰れそう?」
「うん、特に急ぎの仕事もないし、定時で帰れると思う。」
「じゃあ、帰り一緒に帰れるな。俺、これから倉田本部長と外回り行って来るけど、定時には間に合うように戻って来るから。」
「うん、分かった。」
「じゃあ、行ってくるな。ちゃんと休憩取れよ?」
そう言って、軽く手を振り外回りへ行こうとする啓人に、わたしは「行ってらっしゃい。」と言った。
わたしは啓人の姿が見えなくなると、啓人が差し入れしてくれたカフェラテを両手で包み、その温かさを感じた。
思い出してみれば、いつも啓人はわたしに何かあった時、何も言わなくても気付いて声を掛けてくれてたなぁ。
まだ入社したての頃、仕事でミスをして落ち込んでた時、失恋した時、友達だと思ってた人に裏切られた時、、、いつも啓人はわたしの異変に気付いて、話を聞いてくれて、そばに居てくれた。