泣ける程に愛してる。

あの日から、わたしたちの絆は深まった気がした。

一緒に出勤して、一緒に帰宅して、一緒にご飯を食べて、お風呂上がりはその日一日のことを話す時間があり、それから二人同じベッドで眠る。

ごく普通の生活が啓人が一緒に居てくれるだけで幸せに感じた。

会社でも、未だに周りから影で何だかんだ言っている人はいるが、わたしは気にならなくなった。

今しかない幸せなんだから、そんなのいちいち気にしていたら勿体ない。


しかし、そんな平穏な生活の中、入籍してから2ヵ月が過ぎた頃だろうか。

わたしの後ろのデスクに座る女性社員たちが話してる声が聞こえてきた。

「ねぇ、さっきTN社の本城さん来てたの見た?」
「あ、見た見た。相変わらず綺麗だよね。あれで38歳らしいよ。」
「マジ?!若く見えるよね〜。確か、蓮見部長の元カノじゃなかった?」

その言葉に反応してしまうわたし。

え?啓人の元カノ?

「そうらしいね。美男美女でお似合いだったのにね。」
「ね、何で別れちゃったんだろ。」
「さっき蓮見部長と本城さんが話してるの見たけど、蓮見部長ニコニコしてたよ?」
「そりゃあ、美人を目の前にしてニコニコしない男はいないでしょ!いくら蓮見部長でもさ?もしかして、まだ未練あったりして。」

啓人と本城さんが付き合ってた、、、

啓人の元婚約者って、もしかして本城さんだったのかなぁ?

それだったら、未練があってもおかしくないよね。

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