泣ける程に愛してる。
それからは、穏やかな日常に戻った。
ただ、隣に啓人が居てくれるだけで幸せ。
季節は流れ、暑い夏が終わりかけた頃、啓人から突然「なぁ、咲。温泉旅行でも行かないか?」と提案があった。
「俺、夏休み取らなかったから長期休暇取らなきゃいけなくてさ。それで休み合わせて温泉旅行でもどうかな〜って。新婚旅行も行ってないし。」
「温泉旅行かぁ。いいね!」
「じゃあ、決まり!俺、調べとくな!」
こうして、わたしたちは啓人の長期休暇を利用して温泉旅行へ行く事になった。
わたしも滅多に有休を使わないから、結構残っているし問題ない。
啓人との初めての旅行。
楽しみだなぁ。
そして、秋口に入った時、啓人は長期休暇を取り、わたしもそれに合わせて3日間の有休を取った。
啓人が選んでくれた旅館は紅葉が綺麗に見える事で有名な旅館で、久しぶりの長旅にワクワクした。
旅館に到着すると、予想していたよりも木の良い香りが漂いそうな立派な旅館で、わたしは驚いた。
「え!泊まる旅館って、ここ?!」
「うん、そうだよ。」
「絶対高いでしょ?!」
「そんなこと気にすんなよ!ほら、中入ろ〜」
紅葉に囲まれた立派な旅館。
わたしはドキドキしながら、啓人の後に続き中へと入って行った。